【尾瀬】尾瀬ヶ原 6月 1泊2日テント泊ハイキング Day1~水芭蕉揺れる初夏の尾瀬~

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毎年6月になると話題に上がるのが尾瀬の水芭蕉

尾瀬を歌っている「夏の思い出」という曲でも水芭蕉が歌詞に入っており、尾瀬といえばのイメージが強くあります。

そんな水芭蕉が見頃を迎えたということでどんなものかと見に行くとともに、星空と朝靄も撮りたいと欲張り、テントを担いで1泊2日で行ってきました。

結果は見たいものが全て見れた最高の2日間でした。

長ーくなるので2つに分けます。こちらは1日目の記事になります。

YouTubeは見どころ写真をまとめたものになっています。

↓どうぞご覧ください↓

目次

2022年6月1日(水)

4時、尾瀬第一駐車場に到着。空はもう明るかった。

まだまだ駐車場は空いていたが平日中日にしては混んでるように感じた。

さすがは人気の尾瀬ですね。

バスの始発は5時(年によって時間は変動するようです)

その前に駐車場の建物内で乗車券を買います。大人は片道1000円なり。

ちなみにここでは片道券しか買えず、帰りの乗車券は帰りに尾瀬の入口でありバスの終点である「鳩待峠」で購入するようです。

購入してバス待ちの列へ、やっぱり多いよね?

この日を境に天気が悪くなりそうだったから、みんな狙ってきたのかな?

待つこと10分、始発のバスがやってきました。

2台来てどちらも満車、1台30人ほど乗れそうだから始発の時点で60人は来ていたのかな。

私は2台目にお世話になります。

ここから約30分バスに揺られて鳩待峠へ向かいます。

バスでぐっすり眠っていたいようで目を開けたらだだっ広い駐車場に到着していました。

こちらは鳩待峠の駐車場です。規制のない期間はここまで自家用車で上がって来れます。

尾瀬への入口は車道に出て右です。

尾瀬への入口「鳩待峠」に到着!

私はかれこれ3回目なのですが、この時期に来たのは初めてなのでワクワク(他は夏と冬に来ています)

朝早くですが建物は空いており、中で暖を取りながら準備や朝食を済ませている人たちがいました。

この日は結構寒くて、気温は多分1桁台だったと思う(多分)

トイレもあるのでしっかりと準備をしてから出発します。

こちらは至仏山の登山口

毎年この時期は植生保護のため登山道は閉鎖されています。詳しくは尾瀬保護財団のサイトをご覧くださいませ。

また夏になったら歩けるようになるからそれまで待っています!

そしてコチラが今回行く尾瀬ヶ原の入口になります。

期待を胸にいざ出発!

最初も最初だけですが登山道らしい道があります。

昨日雨が降ったはずだけど、ここは乾いていました。

進むと尾瀬名物(?)の木道が出てきます。

尾瀬の基本的に右側通行となっています、覚えておこう!

また、この木道は濡れていると最高に滑りやすいので気をつけて歩きましょう。私は2回滑りました(転んではないよ)

尾瀬ヶ原の木道は濡れていなかったけど樹林帯はほとんど濡れていたので乾きにくいんだろうな。

たまーにある滑り止めがありがたいです。

滑るのが心配でずっと下を見て歩いていたので上を見て休憩。

まだ雪の残る至仏山(2228m)が綺麗に見えた。

また歩き出すと今回の主役「水芭蕉」が現れた。

こんなふうに林道の脇に生えているのね。

まだまだ数は少ないけど他の花も咲いていた。

下調べで「まだ樹林帯には残雪がある」と見ていたが、あっても数カ所だけど長い区間残っている場所もありました。

これまた滑る木道に次いで極悪、もうちょっと気温が上がってきてからになるが踏み抜き地獄となる。

実際、前日に踏み抜いて木道にハマり骨折した人もいるらしいので気をつけます。

木々に囲まれた木道も少し疲れたところ、目の前に白い点々としたものがいっぱいに広がってきた。

最初の水芭蕉群生地である。

一輪でも白が綺麗で華やかですが、群生になるとまた見事。

今回、尾瀬ヶ原のほとんどの場所を歩いたのですが、ここほど間近で多くの水芭蕉を見れる場所はそんなに無かったので、水芭蕉をよく観察するには良いポイントです。

多くの人が行き来するので時間や混んだ日にはゆっくり見れないと思いますが…

綺麗だけど、よく観察すると面白い花です。

白い花びら1枚に大きな雌しべ…ではないんですね、これが。

白い花のように見えるものは仏炎苞ぶつえんほうと呼ばれる葉が変形したもので、中央の黄色い部分が小さな花が集まった場所なんだそうです。

ただ「きれ~い」で見るのも良いですが、その花の情報をちょっとでも知っていると見方が変わり、花を見る面白みが深まります。

水芭蕉を見て樹林帯から出てみる景色への期待がより高まる。

橋を渡るが上からみる川が澄んでいてとても綺麗だった。

水が綺麗だからあんなにも綺麗な花が咲くんだろうな。

歩き始めて1時間ほどで建物が建ち並ぶエリアに来た。

尾瀬ヶ原や至仏山などの分岐点になる「山の鼻」である。

朝早くの山の鼻はまだ静かだった。

木道脇すぐにテント場があるが今回はここには泊まらない。目指すは見晴キャンプ場だ。

ここはみんなの通過点になるのでちょっと落ち着かなさそう。

テント場の受付は至仏山荘で行っています。

今年は予約制では無いですが、またいつ予約制になるかは分からないので行く前は確認すると良いと思います。

尾瀬ヶ原~見晴キャンプ場

休憩もほどほどにメインディッシュ「尾瀬ヶ原」に入っていきます。

入口は看板の建っている奥の木道です。

木道に入るとすぐに日本百名山の一つ、燧ヶ岳ひうちがたけ(2356m)が見えてきます。

尾瀬ヶ原ではどこからでも見える尾瀬のシンボル的な山であり、福島県の最高峰の山である。

山容がかっこいいというのもあるが、ずっと見てて強く印象付けられてかすごく登りたくなった。

そして後ろを振り返ると、こちらも日本百名山の至仏山しぶつさん(2228m)

燧ヶ岳を男性的と捉えるなら至仏山は女性的な山容をしている。

こちらはまだ雪が多く残っていますね。

至仏山は冬に一度、バックカントリースキーをしたのが懐かしい。

「俺、あそこから滑ったのかー」とちょっとニヤニヤしてたかも。

下を見れば水芭蕉が咲き並ぶ。

尾瀬ヶ原は湿原であり、所々に川や池塘ちとうなどの水場がある。

水が豊富なところに水芭蕉咲いているようです。

尾瀬ヶ原は基本的に綺麗に整備されていますが、ここと三条の滝方面に向かうところの木道の2箇所だけ、水の中に埋まっていました。

ここに関しては雨が降ったら自分が立っているところも危ういんじゃないか?

と言っても他は安心して歩ける道。

燧ヶ岳の勇姿を真正面に見ながらのんびりと歩きます。

この日は風も弱く水面に山々が映り込んでいた。

風が弱いとなれば尾瀬の見どころポイントの一つ「逆さ燧」もいいんでは無いでしょうか。

うん!かっこいい!!

はっきりとまではいかないが綺麗に見えました。

ちょっとYouTuberみたいな画を撮ってみた。

駐車場では結構混んでいるように感じたけど、尾瀬ヶ原は広いから自然の中に入ってしまえばいないも同然でした。

なので、気にせず撮影。ちょっとザック左にずれてない?

尾瀬ヶ原に入って最初の分岐「牛首分岐」

尾瀬ヶ原には所々にこの写真のようなベンチがあります。全部周るとなると結構疲れるし、混雑するとくたびれるから休憩する場所があるのは助かりますよね。

他の方たちはまっすぐ龍宮小屋の方に歩いていったのですが、私は東電小屋の方に向かいます。

というのも見どころポイントがあるらしいから。「なんでみんなこっちから行かないんだろう」と思っていると、途中で大間違いに気がつく。見たかったポイントはみんなが歩いて行っている方だったらしい…

ちゃんと下調べしないからだよね。

2日あって時間に余裕があったから良かったけど、日帰りの人は気をつけようね。

でも、こちらも負けてない。(意地を張る)

水芭蕉の群生だったり

燧ヶ岳と一本シラカバだったり。

ここまでの写真を見て気づいた人もいると思うんだけど、この時期の尾瀬は水芭蕉以外は枯れ草ばかりでまだ冬って感じなんだよね。

だからちょっと寂しい感じもある。

物静かで寂しくなったらクマさんが寄ってくるからクマ鈴を鳴らしましょう。

途中、この景色が印象的だった。

ちょっと沖縄のマングローブ林みたい?夏になったら葉が生い茂るのかな~。

牛首分岐からおよそ50分、「ヨッピ吊橋」に到着。

新しいのか曇り空だったけど橋の周りが明るく見えた。

テントを置いたらもう一度来ます。

ここも分岐になっていて、ヨッピ吊橋を渡れば東電小屋の方へ、その手前を曲がれば龍宮小屋に行けます。

私はまだこの時点では、見どころポイントを探し彷徨っていたので、とりあえず龍宮小屋の方に向かいました。

なにやら水の中で動くものを発見…イモリ?サンショウウオ?

見分けはつかないけど会えてよかった。

生き物がいることが分かったから景色見ることから水中を覗くようにシフトしたんだけど、なにやら水が赤っぽいところがある。

これは「アカシボ」と言って、鉄バクテリアのことなんだそう。なんだか難しいね!

結局見どころポイントは見つけられないながらも、楽しみながらも「龍宮小屋」に到着。

看板だけがとても新しい。

ここは尾瀬のど真ん中に位置していてお風呂もあるみたい!いつか泊まってみたいな~。

小屋の周りは水芭蕉の群生地にもなっていました。

牛首分岐を曲がってからは燧ヶ岳を横目に歩く感じになっていましたが、また真正面に見ながら宿泊地の見晴キャンプ場に向かいます。

この時期、水芭蕉に次いで見られる花がこの「リュウキンカ」

とっても目立ち、水芭蕉とセットで咲いていることもあって、白と黄色とで鮮やかだった。

覚えておいてほしいのが花言葉

「必ずくる幸せ」

だそうです!!

つくし

6月なのに尾瀬はまだまだ春ですね。

おぉ!!?水芭蕉の紫版!?

と、驚きましたがこちらは「ザゼンソウ」という水芭蕉と同じサトイモ科の花なんだそうです。

後から調べると、なかなか数が少なく見つけることが難しいんだそう。ラッキー!

花を楽しんでいると見晴の小屋群が見えてきました。

燧ヶ岳の麓にあってなんか良いですね。

見晴に到着!

たくさんの山小屋が建ち並んでいます。

泊まりたいところですが今回はテント泊です。

見晴というだけあって尾瀬ヶ原と至仏山のパノラマが広がっています。

テント場は尾瀬ヶ原から真正面にある弥四郎小屋やしろうごやの右を通り抜けていきます。

この小屋の名前、旧字体ってのもあるけど全く読めなかった…

こちらが今回のお宿、見晴キャンプ場です。

木々に囲まれた約100張のテントを張れるキャンプ場です。

一番乗りかと思ったら先客がいましたが、いい場所を見つけてお家を建てました。

キャンプ場のすぐそばには休憩所、水場、トイレなど山の中のキャンプ場だとは思えないほど施設もしっかりしています。

テントを張っているとすごい音を立てながらヘリコプターがやってきました。

ちょうど荷運びの日だったようです。

本当は逆だと思うけど、テントを張り終えたら見晴キャンプ場を管理している燧小屋で受付を済ませます。

料金は1000円なり。年によって料金は変わり2021年は800円だったよう。

忙しい時間だったのかな、呼んでもインターホン押しても出て来なかったので受付は夕方にしました。

中はこんな感じ。

売店にはお酒や食料、生理用品など色々置いてありました。

ちょっと休憩してから尾瀬ヶ原散策に出かけます!

下の大堀川

さて問題の見どころポイント、下の大堀川にやってきました。

竜宮小屋の更に鳩待峠側まで戻った…長かったよw

そして、待っていたのがこの景色が!

パンフレットの画のような景色

綺麗な川・水芭蕉の群生・残雪の至仏山、言うことなしですね。

戻って見に来たかいがあった~。

ここは見どころポイントとして良く紹介されるので混んでいるかと思ったけど、そこまで多くなく気にせずにシャッターを切れた。

あまりに景色に集中しすぎて撮っている場所がどんな所か撮っていなかったのが今回の失点(笑)

寄って撮ってみるとこんな感じ。

他の場所に比べると咲き乱れているという表現があっているが、これでももう見頃は少し過ぎていたよう。

最盛期はどれだけ凄いのやら…

後ろを振り返ると燧ヶ岳

日本百名山に挟まれていてこれぞ至福よ。

そして上を見るとハロが出ていた。

もう目の向ける場所が色々ありすぎて困る(笑)

絶景を堪能して再度散策に戻る。

こちらは竜宮十字路で富士見峠方面に少し行ったところ。

こちらも水芭蕉が綺麗でしたよ。

東電小屋~平滑の滝~見晴

次は三条の滝に向かうため、先ほど見たヨッピ吊橋まで戻ります。(どんだけ歩くんだよ)

タテヤマリンドウ、結構あるらしいけどあまり見つけられなかったな
ヨッピ吊橋

ヨッピ吊橋を渡ってから5分ほどで東電小屋が見えてきました。

ここに通るの2回目なんだけど、前も今回もこの場所が「尾瀬」って感じがするんだよね。

写真じゃふーんってなるけどその場に行くとね、なぜか分からないけど。

東電小屋に到着。

もう6月だよね?桜がまだまだ綺麗に咲いていました。

東電小屋の脇を通り再び進む。

樹林帯になり「また鳩待峠からと似たような道かなぁ」と思っていた。

思っていたけど…お?

水芭蕉が見え始めた。

今回のハイライト

樹林帯を抜けて飛び込んでくる水芭蕉盛る湿原。

ここに群生があることを知らなかったので、驚きとあまりの美しさに感動した。

先ほどの下の大堀川は至仏山が背景だったが、こちらは燧ヶ岳。かっこいい山と美しい花の対比が最強だった。

遠いからか、それともあまり知られていないのか人は少なく穴場スポットだった。

木道脇にこんなに咲いているのはここだけなんじゃ無いかな?

ずっと居られる、天国だった。

橋の上から居た場所を見下ろす。

あまりたくさん咲いてるようには見えないけど、良かった。

感動を元気に変えて再び歩く。

橋の近くにあった木なんだけど、この毛虫みたいのはなんだ?

橋を渡ったらすぐにテントを張ったら見晴が見えます。

でもそっちには行かないよ。

尾瀬を満喫するために三条の滝へ向かいます。

橋が溺れているところ。

写真からでも水が綺麗なのが分かると思います。

水芭蕉とリュウキンカが向かい合う。可愛らしい。

今日は荷運び日和らしい。

何回もヘリコプターが往来していた、ご苦労様です。

こちらは温泉小屋。外テラスがめちゃくちゃオシャレだった。

尾瀬は山小屋が充実していてどこも特色があるから、全部泊まりたくなるなぁ。

それはもうちょっとお財布にゆとりが出来てからということで…三条の滝に向かいます。

温泉小屋の裏手には元湯山荘(2022年休業)とトイレがあります。

トイレもさまざまな所にあるのが嬉しいですね。

三条の滝まで1.5km、ここからが「ここはあの尾瀬なのか!?」となるほど険しい道だった。

木道はボロボロ
雪も残る

三条の滝まではだいぶ下るのだが、鎖付きの階段まで出てきた。

ここまででだいぶヘトヘトになっていたのと、久しぶりに登山靴を履いたからか擦れて足裏が痛く、そして追撃の50分の看板を見て心が折れた。

心が折れた場所は「平滑の滝」

だいぶ上から見下ろすかたちになるが、幅の広いナメの滝で美しかった。

ここで昼食を取ってお家に戻ることにしました。

振り返りも写真も撮らず分岐まで戻ってきました。

残り800mだったがここにも水芭蕉の群生があった。心が救われる。

水芭蕉を探すから自然と視点が下になるので、小さな発見が多い。

ピンクの皮の竹?があった。

子どもの時はこんな色しているのかな。それともアカシボを吸って?

自然って面白い。

やっと見晴に帰ってきました。

気軽に出かけた尾瀬ヶ原散策だったけど写真を撮るのに必死でめちゃくちゃ歩いて疲れた。

9時間、25km歩いたんだもん。そりゃ疲れるわな。

テントでビールとウインナーと最高の組み合わせで一杯やっていると急激に眠気に襲われ、2時間ほど昼寝をしていた…

見晴からの夕景

起きたら17時、もう陽が落ちかけていた。

テントから飛び起きて尾瀬ヶ原に戻る。

この時間は文章で表すのは野暮、写真だけ載せていく(ちょっと説明は入れるよ)

西日に照らされる見晴
夕陽の色が映る水芭蕉
景鶴山のシルエット
彩雲

太陽は山の向こうに消え、尾瀬ヶ原は闇に包まれる。1日が終わる。

天気も良く水芭蕉と周りの山々、木道、夕景などさまざまな顔の尾瀬ヶ原を楽しめた。

明日はどうなるのやら。期待を胸に寝袋にくるまる。

つづく

至仏山・悪沢岳・笠ヶ岳-2022-06-01 / びっきーさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
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