登山の三種の神器の一つ「レインウェア」
登山用具の中でも高価な部類であり、必ず山に持っていくアイテムです。
そんな毎回持っていくアイテムだからか「枝に引っ掛けて穴が空いた…」「転んで破けた…」などちょくちょく耳にします。
私もその一人。濡れた岩で滑ってしまい破れてしまいました。
レインウェアは破れてしまっては意味がない
どうにかならないかと調べていたところ、mont-bell(モンベル)の「リペアシート」なるものを発見。
今回はそのmont-bell(モンベル)のリペアシートを使い、レインウェアを補修した様子を写真付きでお届けします。
- モンベル「リペアシート」の使い方
- ゴアテックスレインウェアの補修行程
- 補修箇所が防水できているのかの検証結果
値段も安く簡単に補修出来るので、ぜひ参考にしてみてください。
ゴアテックスレインウェアを補修してみた
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今回補修するのはこちらのARC‘TERYX(アークテリクス)のレインウェア。
「ベータ SL ハイブリットジャケット」という商品で正確にはレインウェアでは無いが、2種類のゴアテックス素材で作られており防風・防水性に優れているのでレインウェアと言っても間違いはないでしょう。
なかなか他のウェアでは見ない色味と、どんな場面でも使用できる性能が気に入っている。
登山でない時も雨でない時も着ている超お気に入りのウェア。登山中、転んで穴が空いた時には悲鳴をあげた(値段が高かったからというのもある)
肝心の破れた箇所の写真は撮るのを忘れていたみたい。ご了承ください。
破れたゴアテックスの補修ができるモンベル「リペアシート」の使い方
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![](https://pocopocojourney.com/wp-content/uploads/2022/05/7D1A1A25-D342-4072-B8AA-A7BFC743CFDE-1024x684.jpeg)
破れた穴と悲しみを埋めるべく、mont-bell(モンベル)の「ゴアテックス パーマネントリペアシート」を購入。
このリペアシートはレインウェアの素材でお馴染みの「ゴアテックスメンブレン※」が使われていて、シート自体に高い防水透湿性があります。
自宅で簡単にゴアテックス製品の補修ができる便利アイテムです。
※ゴアテックスメンブレンとはゴアテックスの本体(素材)のことを指します。
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「色はグレーなのか…目立つな」と思った方、安心してください。このリペアシートはレインウェアの表ではなく裏地に使います。
![](https://pocopocojourney.com/wp-content/uploads/2024/02/DSC_3115-2.jpeg)
本製品はゴアテックス素材にナイロントリコットという生地を貼り合わせて作られています。
ゴアテックス自体は薄いフィルム状の膜のような素材のため、ほかの生地と一緒にしないと使えないのでこういう作りになっています。
グレーの表地はザラすべ、裏地は接着面で熱で溶けるのりがついています。手がベタついて作業がしにくくなる心配はありません。
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リペアシートのパッケージ裏面には丁寧に使い方の説明があります。
これに沿って実践していけばしっかり破れた箇所を塞げるでしょう。
モンベルの青パッケージリペアシートとの違い
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「モンベル リペアシート」と調べると青パッケージの商品も出てくるかと思います。購入の時に迷ってしまう方もいると思いますので、今回使用するリペアシートとの違いについて少し補足しておきます。
ゴアテックスパーマネントリペシート(赤) | リペアシート(青) | |
---|---|---|
素材感 | 布地 | テープ |
素材 | ゴアテックスメンブレン (+ナイロントリコット) | ポリウレタン |
接着面 | 裏地 | 表地 |
補修方法 | 手間がかかる | 簡単 |
防水性 | 高い | 赤に比べて劣る |
価格 | ¥715(税込) | ¥1,100(税込) |
青パッケージはテープタイプのリペアシートで、登山中でもすぐに補修ができる手軽さが特徴です。
しかし、ゴアテックス素材では無いので防水性に不安があったり、熱処理をしないため剥がれてしまわないかと少し心配にもなります。青パッケージはあくまで応急処置用だと思っておくと良いでしょう。
今回使用するリペアシートは、自分でアイロンを使った熱処理が必要など手間はかかりますが、しっかりと圧着すれば剥がれる心配もなく、高い防水性も期待できます。
青パッケージは登山中の応急処置用として買っておきつつ、今回使用する赤のリペアシートを使ってしっかり補修すると良いでしょう。
レインウェアの補修に必要なもの
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レインウェアを補修する行程では、リペアシートの他にも以下のものが必要です。
- レインウェアと同系色の糸
- ぬい針
- ハサミ
- アイロン
- 当て布
リペアシートだけでなく破れた箇所を縫うことで耐水性が上がります。その時に使う糸はレインウェアとなるべく同じ色の糸を使うことで仕上がりが綺麗になります。
アイロンは生地にシートを固着させるために使います。これをしないとリペアシートはくっつきませんので注意しましょう。
レインウェア補修の手順
準備が整ったのでリペアシートの使い方をおさらいして、これに沿ってレインウェアを補修していきます。
①レインウェアの汚れを落とす
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まず、補修をする前にレインウェアの汚れを落として十分に乾かします。
リペアシートの使い方には「補修箇所の汚れを落とす」と書いてありますが、全体的に汚れていたり普段洗っていない人は洗濯した方が良いでしょう。
ゴアテックス素材は汚れや汗により防水・はっ水性が落ちてしまいます。
汚れを落とさずリペアシートを貼ってしまうと、せっかく補修したのに防水できない可能性もあるので注意しましょう。
また、洗ったら十分に乾かします。絶対に「アイロンで乾かそう!」なんて考えないでくださいね(笑)
レインウェアの洗濯方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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②破けた箇所を縫う
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汚れが落ちたら破けた箇所を縫います。
使用する糸は出来るだけ同じ色の糸を使うことで、補修箇所が目立たなくなります。
多少の色の違いなら気にしないという人はネットで買えば良いですが、「同じ色じゃなきゃ嫌だ!」という方は手芸屋に行き、持参したレインウェアと色を見比べて購入すると良いでしょう。
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縫い方は小学校の家庭科で習った「並縫い」で大丈夫です。その際は出来るだけ細かく縫うことで防水性が高まります。
私は縫うのがあまり得意では無いけれど、結構綺麗に縫えたと思います(褒めて!)
③リペアシートを補修箇所に合ったサイズに切る
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次に、ハサミを使ってリペアシートを補修箇所に合ったサイズに切っていきます。
このリペアシートは20×20cmあるので、ある程度大きい穴にも対応出来ます。(あまりにも大きな穴は買い替えた方がいいかも)
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リペアシートを切ったら角を落とします。角を丸くすることで剥がれにくくなります。
少し手間ですが、剥がれてまた貼り直すのも面倒なので、ここは手間を惜しまずやっておくと良いでしょう。
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大きな穴や複数の穴でない限り、リペアシートはかなり残ります。
残ったリペアシートは袋に閉まっておきましょう。また破けた時のために…
④アイロンをかけて接着する
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最後にアイロンをかけて熱処理をしていきます。
- 家庭用アイロンで中温160℃にセット
- あて布の上からアイロンをかける
- 約20秒、強めにアイロンを押し当てる
温度は家庭用アイロンで中温160℃でセットします。
熱すぎるとレインウェアが溶けてしまうので注意しましょう!
さらに、生地が傷むのをを防ぐためにあて布を使用します。
溶けてしまったら元通りにはなりませんよ~。
あて布は綿素材のハンカチ、バンダナや手拭いなどを使うと良いでしょう。
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アイロンが温まったらいよいよ最後の行程です。
補修箇所の裏地(身体側)にリペアシートを置き、その上からあて布を被せます。
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約20秒間強くアイロンをかけて接着します。
1点に押し込むのではなく、生地に馴染ませるようにアイロンをかけてあげると、よりしっかり接着します。
アイロンがかけ終わったらあて布を取り除き、熱が冷めるまで放置します。
接着が不十分の場合はもう一度アイロンをかけてみてください。
補修完了!!
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リペアシートで補修した部分はこんな感じ。
角を丸くしたことで剥がれそうな感じもなく、強い雨でも染みてこなさそうです。
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今まで注意して裏地を見たことが無かったのですが、私が愛用しているレインウェアの縫製部分には同じようなものが使われていました。
これは意外な発見。
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![](https://pocopocojourney.com/wp-content/uploads/2022/05/9C4917E1-D5EB-4E0E-8626-4332F3B977B6-1024x684.jpeg)
表面はこんな感じ。
補修は近寄らない限り全く気になりません。自分でやった割には綺麗に出来たかと思います。
洗濯・乾燥を含めないと全行程でも15分ほどしかかからず、簡単にすぐに出来ちゃいます!
ここが肝心!防水性は復活したのか試してみた!
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補修してみたけど防水性は果たしてどうなったのか…気になったのでシャワーを使って検証してみました。
約1分間、補修箇所を重点的に濡らしてみたところ…
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ご覧の通り、全く染みてきませんでした!
これでまた、雨の日の登山も心配なく愛用のレインウェアを着ていくことが出来そうです。
とても簡単に出来ますので、レインウェアが破れてしまった際にはこれを参考に自分で補修してみてください!
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