登山用品はレンタルと購入どっち?|装備ごとの仕分け方【フィット感で決める】

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「登山用品は、レンタルと購入どっちがお得なんだろう」

そう思って検索すると、出てくるのはレンタル業者の比較記事ばかりですよね。どこの会社が安いか、どこが早く届くか。そんな話ばかりで、肝心の「買うべきか借りるべきか」には、あまり答えてくれません。

結論から言うと、答えは装備によって変わります。この記事では、装備を1つずつ見て、買う優先のものと、レンタルで十分なものを仕分けました。

「登山靴は買った方がいいって聞くけど、レインウェアも買うべき?」

「全部レンタルにしたら、逆に損しないか心配…」

今回はそんな疑問に、装備ごとに答えていきます。

この記事で分かること
  • 装備ごとに、買うか借りるかの分かれ目
  • 全部買う場合と、全部借りる場合の総額差
  • 買った方が得になるのは何回目からか
  • 借りるなら、どのセットを選べばいいか
登山靴・バックパック・ヘッドランプなど、登山に使う装備一式を床に並べたところ
装備は種類によって、買うか借りるかの正解が変わります。写真:Konstantin Silka, Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
目次

【結論】答えは「全部買う」でも「全部借りる」でもありません

先に結論だけ言います。

登山靴とヘッドライトは、買う優先。レインウェア・ザック・防寒着・ストックは、レンタルで十分です。

理由は装備ごとに違います。登山靴は、足に合うかどうかが安全と疲れ方に直結するのに、レンタルでは号数しか選べません。ヘッドライトは、そもそも単価が安く、借りる意味があまりありません。

一方でレインウェアやザック、防寒着、ストックは、サイズ展開や調整幅で個人差をある程度吸収できます。しかも登る頻度や季節によって必要性そのものが変わる装備でもあります。

買うか借りるかは、この基準で決まります

個別の装備を見る前に、判断の基準を整理しておきます。

  • フィット感が結果を左右するか(合わないと痛みや疲れに直結するか)
  • サイズ展開で個人差を吸収できるか(S/M/L、伸縮式などで幅広くカバーできるか)
  • 使う頻度や季節で必要性が変わるか(毎回要るのか、行く山による装備か)
  • 買う場合と借りる場合の価格差
  • 劣化・寿命(買ってもすぐ傷むものかどうか)

ここで注意しておきたいのは、「高い物は借りる、安い物は買う」という単純な逆算ではないということです。次の章で見ますが、登山靴は購入価格帯の中でも高い部類に入るのに、買う優先になります。フィット感という基準が、価格より重いからです。

劣化・寿命の面では、登山靴はとくに、使う頻度に関係なくソールが経年で劣化していきます。「買ったのに、次に登るころには傷んでいた」ということも起こり得ます。それでも、フィット感の重要度のほうが勝るので、登山靴は買う優先という結論は変わりません。

装備ごとに見る、買う物とレンタルでいい物

先に表で見てください。

装備買う目安価格★フィット感・体格差の影響結論
登山靴19,000〜35,000円買う優先
ヘッドライト1,600〜7,200円買う優先
レインウェア上下20,000〜43,500円小〜中レンタルでいい
ザック(30L)12,000〜28,000円小〜中レンタルでいい
防寒着(フリース)6,000〜13,200円レンタルでいい
ストック8,800〜12,700円レンタルでいい
買う目安価格は、キャラバンとモンベルの公式通販に掲載されている通常価格をもとに筆者が集計(2026年8月時点)。それぞれの装備から代表的な価格帯を選んだもので、掲載範囲のすべてではありません。★は号数・サイズ展開の幅と調整機構の有無をもとにした筆者の目安で、価格の高低とは別の軸です。レンタルの場合、レインウェア・ザック・ストックはやまどうぐレンタル屋の6点・7点セットどちらにも含まれますが、防寒着は7点セットのみに含まれ、6点セットには入っていません

①登山靴とヘッドライトは、買う優先で考えてください

足の形は、幅もアーチの高さも人によってかなり違います。レンタルで選べるのは号数だけなので、自分の足に本当に合うかどうかは、履くまで分かりません。

合わない靴で歩くと、マメや靴擦れだけでなく、下山時の疲労にも直結します。ここは価格より、フィット感を優先したい部分です。

初めての1回で、この先も登るか決めていないなら、まず借りて試すので十分です。ただし、これからも登るつもりがあるなら、靴だけは早めに自分のものを持つほうがいいです。レンタルの登山靴には、履き慣らしがいらないという利点もありますが、続けるなら自分の足に合った1足を持っておくほうが、長い目で見て疲れにくいと思います。

厚手の登山用靴下も、靴を買うタイミングで一緒にそろえておくと安心です。

続けると決めたら、まずは登山用品店で試着してください。フィット感を理由に買う優先にしている以上、ここを飛ばすと本末転倒になります。同じサイズ表記でも、メーカーによって幅や高さがかなり違います。試着で自分に合うメーカー・モデルが分かってから、次のリンクで色違いや在庫を探したり、価格を比べたりするのが安全です。

▼ 試着したあと、色や在庫、価格を比べるならこちら

例えば、こんな登山靴があります。

実店舗のあるエルブレスでも探せます。

新しい登山靴を履いて、足元を確認しているところ
靴は、実際に履いてみるまで自分の足に合うかどうか分かりません。写真:nordique, Flickr / CC BY 2.0

ヘッドライトも、買う優先です。理由はシンプルで、本体価格が最初から安いためです。1,600円台からあるので、セットで借りるより単品で買った方が最初から安いこともあります。

例えば、こんなヘッドライトがあります。

②レインウェア・ザック・防寒着・ストックは、レンタルでいい

ここから紹介するレンタルは、商品名としては「富士登山まるごと7点セット」のように富士山向けの名前で売られています。ただし中身は雨具・ザック・登山靴・ストック・ヘッドランプ・防寒着という、富士山に限らずどの山でも使う基本装備そのものです。

レインウェアやザックは、S・M・Lのサイズ展開や、背面長・肩ベルトの調整幅で、ある程度の体格差を吸収できます。防寒着も重ね着で調整しやすい装備です。ストックは伸縮式なので、身長差の影響もそれほど大きくありません。

レンタルなら、使い終えたら返却するだけなので、使わない季節の保管場所や手入れを考えずに済みます。とくに防寒着やレインウェアは、シーズンオフの置き場所に困りやすい装備なので、地味に効くポイントです。

「他人が使った物を借りるのは、ちょっと気になる」という人もいると思います。やまどうぐレンタル屋は、返却された商品を洗濯・乾燥・点検してから次の人に貸し出していると公式サイトで説明しています。たとえばレインウェアは洗濯したうえで撥水処理をかけ直し、ザックは乾燥させてから消臭・除菌を行うとのことです。届いたら汚れたまま返せばよく、洗って返す必要もありません。

セット料金(1泊2日・税込)防寒着
まるごと6点セット13,500円〜なし
まるごと7点セット16,000円〜あり(フリース)
フルサポート12点セット24,000円〜あり
やまどうぐレンタル屋の各商品ページより(2026年8月時点)。

防寒着の有無に注意

6点セットと7点セットの違いは、点数ではなく防寒着が入っているかどうかです。防寒着をすでに持っているなら6点、持っていないなら7点を選んでください。

ここまでの3つのセットは、いずれも靴・ヘッドランプ・スパッツまで含んだ内容です。この記事のとおり靴とヘッドライトを自分で買う予定なら、セットの中のその分は使わないことになります。

やまどうぐレンタル屋では、レインウェア上下・ザック・防寒着・ストックをそれぞれ単品でも借りられます。1泊2日の目安は、レインウェア上下3,000円・ザック3,500円・防寒着3,000円・ストック3,000円で、4点まとめてだいたい12,500円前後(いずれも税込・自宅配送の場合。商品ページで2026年8月時点の価格を確認済み)。同じ防寒着ありの7点セット16,000円と比べると3,500円ほど安く、使わない靴・ヘッドランプの分を払わずに済みます(6点セットは防寒着を含まないため、単純な価格比較はできません)。

靴を自分で買うなら、単品レンタルが向いています

セットは靴・ヘッドランプ・スパッツも一緒に届くので、自分の靴を使うつもりだと過不足が出ます。申し込み画面でレインウェア・ザック・防寒着・ストックの4点だけを選べば、必要な分だけ借りられます。

レインウェアを着てザックを背負い、足元に予備の荷物をまとめている登山者
レインウェア・ザック・防寒着・ストックは、レンタルでも困りません。写真:Henadz Besarab, Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

▼ セットでも、単品でも借りられます

やまどうぐレンタル屋で料金とセット内容を見る

靴とヘッドライトだけ自分の物にするなら、レインウェア・ザック・防寒着・ストックの単品レンタルも同じサイトから申し込めます。

全部買うといくら、借りるといくらか

装備ごとの仕分けを踏まえて、まずこの記事の推奨パターンで計算してみます。

登山靴とヘッドライトを買って、レインウェア・ザック・防寒着・ストックの4点は単品で借りると、初回にかかる金額はこうなります。

買う(登山靴+ヘッドライト)借りる(4点・単品)合計
20,600〜42,200円約12,500円約33,100〜54,700円
買う側はキャラバン・モンベル公式通販の価格帯、借りる側はやまどうぐレンタル屋の単品レンタル4点(レインウェア上下・ザック・防寒着・ストック、1泊2日)の合計。いずれも筆者の集計(2026年8月時点)。

これが、この記事の仕分けどおりに買い・借りしたときの、実際の初回合計です。全部を買っても、全部を借りても正解はなく、こういう分け方もあるということです。

参考までに、両極端の場合も見ておきます。

買う場合の総額借りる場合(7点セット)
約67,000〜141,000円16,000円〜
買う場合はキャラバン・モンベル公式通販の価格帯をもとに筆者が集計。借りる場合はやまどうぐレンタル屋「まるごと7点セット」1泊2日の料金(いずれも2026年8月時点)。

全部買う場合と全部借りる場合を比べると、だいたい4回目から9回目のどこかで、買ったほうが安くなる計算です。ただしこれは「装備を全部買うか、全部借りるか」を比べた数字で、この記事が勧めている「靴だけ先に買う」パターンには直接あてはまりません。この先も装備を少しずつ買いそろえるかどうかを考えるときの目安として使ってください。装備の価格帯ごとに、何回目で逆転するかまで詳しく計算した記事が別にあります。

富士登山のレンタル料金と、買った場合の詳しい内訳を比較した記事で、価格帯別の計算を確認できます。

よくある質問

初めての1回でも、登山靴だけは買った方がいいですか?

初めての1回で、この先も登るか決めていないなら、レンタルで十分です。続けて登るつもりが固まっているなら、靴だけは早めに買っておくと、その後の登山が楽になります。

やまどうぐレンタル屋の商品は「富士登山」向けの名前ですが、他の山でも使えますか?

中身は雨具・ザック・登山靴・ストック・ヘッドランプ・防寒着という一般的な登山装備なので、富士山以外の山でも使えます。商品名が富士登山向けになっているだけです。

レインウェアや防寒着は、体格に自信がなくても借りて大丈夫ですか?

S・M・Lのサイズ展開があるので、多くの体格に対応できます。届いたらすぐに全部試着し、サイズが合わなければ連絡すれば交換してもらえます。

ヘッドライトは電池も自分で用意するのですか?

買う場合は、電池が付属しているかどうか商品によって異なるので、購入時に確認してください。レンタルの場合は、新品の予備電池が付いてきます。

何回か借りてから買うのでも遅くないですか?

遅くありません。とくに登山靴は、レンタルでサイズ感を確かめてから買うほうが、失敗しにくいです。

靴とヘッドライトは買うので、残りだけ借りたいのですが

やまどうぐレンタル屋では、レインウェア・ザック・防寒着・ストックをそれぞれ単品で借りられます。セットのように靴やヘッドランプまで一緒に届く必要はありません。4点まとめてだいたい12,500円前後(1泊2日・税込)です。

まとめ

大きなバックパックを背負い、ストックを持って山道を進む登山者の後ろ姿
買うか借りるかを装備ごとに決めておけば、次に山へ向かうときの準備はもっと楽になります。
  • 登山靴・ヘッドライトは買う優先。フィット感の影響が大きく、単価も安いため
  • レインウェア・ザック・防寒着・ストックはレンタルでいい。サイズ展開で個人差を吸収でき、必要性も頻度で変わるため
  • この記事どおりに買い・借りすると、初回はだいたい約33,100〜54,700円。単品レンタルも利用できる
  • 全部買うと約67,000〜141,000円、全部借りると16,000円〜。全部同士で比べた場合、差額は4回目から9回目のどこかで縮まる
  • 初めての1回はレンタルで十分。続けるなら、靴だけ早めに買うのがおすすめ

装備の全部を買うか借りるかで悩む必要はありません。フィット感が重要なものだけ買って、あとはレンタルでいい。そう考えると、選ぶのはずっと楽になると思います。

▼ 登山靴とヘッドライトは自分の物に、残りは借りて揃える

やまどうぐレンタル屋で料金とセット内容を見る

セットでも、レインウェア・ザック・防寒着・ストックだけの単品でも借りられます。

富士山を予定しているなら、持ち物を装備以外も含めて確認しておくと安心です。富士登山の持ち物を装備以外も含めて全部確認できるチェックリストもあわせてどうぞ。

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